犬の飼い方

犬を愛する方へ

獣医ならではの視点でアドバイスできることがあります。
犬種によって注意すべき病気、予防方法、健康管理についてのお話をいたします。

仔犬を迎えたら

⚑お家に来たらすぐ病院へ

〇身体検査
身体検査筋肉、関節、リンパ節の触診、聴診による心・肺音のチェック、口腔内の異常のチェックなどを検査いたします。
〇検便
今まで集団で生活していた仔は、回虫など人に移る病気を持っている場合があります。検便で発見し早めの駆除が必要です。
(小さなお子さんがいるご家庭では必ず受診ください。)



⚑仔犬の予防(1歳以上の成犬の予防は異なります。)

〇生後60日
一回目 混合ワクチン接種
二回目 混合ワクチン接種(一回目の注射後、4週間経ってから)
三回目 混合ワクチン接種(二回目の注射後、4週間経ってから)
『ワクチンを打って、体が忘れかけた頃 もう一度打つ』を繰り返すことで強い免疫が残せます。
三回目が終われば、次は1年後になります。その後は年1回の注射で十分効果が得られます。
なお、犬の場合抗体検査を行って、十分な抗体が残っている場合はワクチン接種をしないこともあります。

〇生後91日
狂犬病予防注射
注射後、お住まいの保健所に登録し鑑札と済票を 受け取ります。
(日本のワンちゃんには戸籍があり、登録することが義務付けられています。)

〇初めての春
フィラリア検査
フィラリア検査(血液検査)で陰性を確認し、予防を3月~12月まで毎月行います。体重によって薬の量が異なるので、月一回体重を測定してお薬を処方いたします。 成犬になって体重が安定したらまとめてお出しすることもできます。

ノミ・ダニ予防
3月~11月まで月一回内服薬または首の後ろにつける薬で予防します。 ノミ・ダニは痒いだけでなく、恐ろしい病気も媒介します。 ご家族に移すことがありますので、しっかり予防しましょう。

犬の予防接種

⚑飼い主様が愛犬にしてあげられることは日々の散歩や食事、シャンプー・トリミングだけではありません。

感染すれば命の危険のあるフィラリア予防
伝染病から守る混合ワクチン
狂犬病予防法で義務づけられた狂犬病予防注射
人やお隣のワンちゃんにも移る可能性のあるノミ・ダニの予防


また、年に一回健康検査を受診することも、病気の予防に役立ちます。
病気を治すのは、その仔にとっても、保護者の方にとっても大きな負担になります。
ならないようにする努力はその1/10以下です。



⚑当院でお勧めしている成犬の予防年間スケジュール

〇フィラリア予防(予防期間3月~12月)
ワンちゃんの血液→蚊→他のワンちゃんと蚊を媒介にする伝染病です。もし、予防を怠りフィラリアになってしまった場合、ご自身の愛犬を失うだけでなく、ご近所のワンちゃんにもご迷惑をかけてしまいます。
地域の皆様が皆予防を行うとその地域からフィラリア症を撲滅することも可能です。
3月にフィラリア検査を行い、陰性であることを確認。 3月~12月まで毎月内服薬で予防

〇狂犬病予防注射
狂犬病予防法で飼い主の方は『年度ごと春注射し、注射を打ったことを保健所に届ける』ことになっております。
万が一、副反応(顔が腫れた、元気がなくなった、嘔吐など)が現れた場合は、ご連絡ください。

〇ノミ・ダニの予防(予防期間は3月~11月)
痒いだけでなく、ノミ・ダニが媒介する伝染病も多くあります。その中には、人間にもうつる病気があります。 月一回首に垂らす付け薬や飲み薬でしっかりと予防しましょう。

犬の避妊去勢

⚑犬の避妊・去勢手術(女の子は避妊、男の子は去勢と呼びます)

避妊・去勢も病気の予防になることをご存じですか?
『健康な体にメスを入れるのは自然に反する』など色々な考えがありますが、当院では正しい知識をもって、保護者の方に『する、しない』を選択して頂きたいと思っております。
獣医師として一番避けたいのは、何も知らなかった結果、防げたはずの病気になってしまい、ワンちゃんや飼い主様を苦しませてしまうことです。

病気になってから、去勢・避妊をしていたら、ならずに済んだ病気と知って後悔される方もおられます。
また、特に停留睾丸(袋に睾丸がない、もしくは片方しかない)は、かなりの確率でガン化しますので、手術をお勧めします。

〇去勢手術で避けられる病気
・前立腺肥大
・肛門周囲腺腫
・睾丸腫瘍
・会陰ヘルニアなど

〇避妊手術で避けられる病気
・子宮蓄膿症
・鼠径ヘルニア
・性ホルモンによるストレスなど

⚑当院の手術の流れ
※手術の前日までに一度診察が必要です

①来院もしくは、電話で予約を取っていただく
手術前日
- 疲れることは禁止、いつもの散歩は可能です。
- 夕食は夜の9時までに済ませること
手術当日
- 朝9時から10時までにご来院(お水はご来院直前まで与えてください)
- 手術前の検査
 血液検査(血糖値、肝・腎・赤血球・白血球・血小板)
 必要に応じて胸部X線検査

②良好な結果であることを確認し、手術同意書にサインと印鑑を頂きます
- 術前投薬
- 留置針(緊急薬投与のための血管確保)
- 挿管(誤嚥防止・ガス麻酔濃度の正確な調節のため)
- ガス麻酔(麻酔深度の調節が注射麻酔より容易で、安全性が高い)
- 麻酔管理(心拍・心電図・呼吸・酸素分圧管理、保温)
- 避妊・去勢手術実施

③術後の説明
手術翌日
- 止血注射
- 抗生剤+炎症止め注射
- 傷処置
- 午後お迎え
- 術中、術後の説明
手術後3日もしくは4日後
- 再診+傷チェック
2週間後
- 再診 終了

長生きするために

⚑当院がお勧めする7歳以上の予防健診プログラム

〇3~6月 春の健康検査
フィラリア検査+血液による健康検査で食事が合っているか負担をかけている臓器はないかチェック

フィラリア検査で採血しなければならないので、少し大目に採血し負担を増やさず検査項目を増やして安心を増やします。

〇3月 狂犬病予防注射、フィラリア予防、ノミ・ダニ予防開始

〇10~11月 秋の健康検査始
尿・胸部X線検査もちろん 春の血液検査で不安のある仔は血液検査をプラス
心・肺・泌尿器に最も悪い冬を迎える前にチェック

〇12月 フィラリア予防、ノミ・ダニ予防終了

一年毎の混合ワクチン接種

猫 施設紹介

CALENDER

ACCESS

東急目黒線大岡山駅から徒歩2分
駐車場完備
第1駐車場と第2駐車場に、それぞれ1台ずつ駐車できます。
駐車場の場所についてはこちらから